テレビ東京で放送された「河北新報のいちばん長い日」は被災地の新聞社と記者の目を通して再現された3.11ドラマだった。
番組が始まって40分以上経ってチャンネルを合わせた。
それから最後まで見入っていた。
小池栄子扮する女性記者が被災地でも火災が発生して市街地が焼け野原となった気仙沼に乗り込む。目の当たりにした悲惨な光景に「記事に出来るほど簡単な現場ではない」といいながらも、真実にカメラを向けシャッターを切り続けた。
避難所の取材をする中で、河北新報の販売店の家族に出会う。
家族でやっている地方の新聞販売店で、母親と子供3人は避難所で再会を果たすが、津波で父親だけが行方不明になっていた。
震災から数日後父親の遺体が発見され、体育館で悲しみの対面を果たす。
このシーンで、斉藤由貴は鼻水まで流す迫真の演技だった。眼鏡越しのまつげが長いのが気になった。
涙をボロボロこぼすあまり、ついにマスカラが取れて、めがねのレンズにマスカラ付着してしまった。
被災から数日しか経っていないなか、いかにおしゃれな人でも化粧をする余裕などなかったはずだ。
このマスカラがレンズについただけで、これはドラマなんだ、と一気に現実に引き戻されて興ざめしてしまった。
このシーンはいくら斉藤由貴が女優でもマスカラはいらない。
迫真の演技だったが、マスカラが落ちた時点で、このシーンは「カット!」の声がかかるべきで、撮り直しだろう。
そもそもこのシーンでマスカラを塗らした時点で間違っている。
この辺がテレビ東京クオリティか。
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