暴力団排除条例の施行に伴い、大騒動したのが紅白の出場歌手の人選だった。
8月に暴力団との親密な関係が明るみになった紳助が突然の引退をしたため、余計注目を浴びていた。
特に義理人情を題材にする演歌歌手は暴力団との親和性が深く、北島三郎は組の歌まで歌っている。最近は暴力団のゴルフコンペに参加していた細川たかしが紅白から干されたこともあった。
で、すったもんだの末ふたを開けてみると、絶対選ばれないと思っていた細川たかしが復活するなど、暴力団との関係が疑われた歌手はほとんどが「無問題」的に出場を果たした。
NHKの紅白の人選に触発されたのか、暴力団との関係から芸能界を引退させられた吉本興業の大崎社長が紳助の復帰を公の場で口にしたようだ。
吉本としても紳助は稼ぎ頭だっただけに、営業的には痛手である。
本業である京橋花月などが閉鎖され、台所事情は厳しい。
NHKが紅白出場に際して、暴力団とのつながりがない、との誓約書を取ったとか、いわれるが、吉本としてはこの程度では納得がいかないはず。
誓約書程度で出場を認めるのなら、紳助の引退は釣り合いが取れない、というのが吉本の本音ではないだろうか。
そして、次のような発言につながったのではないだろうか。
「わたしたちは彼の才能を惜しんでおります。社会の皆様、ファンの皆様の理解を得て、いつの日か吉本興業に戻ってきて欲しい。これは、全社員、全タレントの願いです」
ただ、紳助が番組を降りてからの視聴率がさほど下がっていないように、日本国民は紳助のいないテレビにもすぐに慣れた。
大崎社長は紳助の復帰を全タレントの願い、といっているが、これはウソだろう。
紳助が消えて仕事が入ってきたタレントにすれば、復帰によってトコロテン式に誰かが押し出されるわけで、絶対に望んではいないだろう。
吉本は売り上げのために紳助の復帰を望んでいるとしか思えない。
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