なでしこ旋風はまだまだ続いている。
選手がそれぞれのチームに帰って、最も報道陣が集まったのがINAC神戸だ。
TBSのひるおびも現地へ飛んだ。
その理由はなでしこジャパンにINAC神戸から7人の選手を送り込んでいるからだ。
メディアとしてもこんなに効率のいい取材はない。このうちの5人は澤選手を筆頭に大野、川澄、近賀、GKの海堀は活躍した出場メンバーだけに、テレビカメラだけでも20台あまりが押し寄せた。
普段は20人ぐらいしかいない観客もこの日は200人あまり。にわかファンも集まった。これもワールドカップ優勝効果のなにものでもない。
メディアが伝えないことで、一つ不満がある。
女子サッカーの経営母体は、どこも財政難でアップアップの状態の中、ナゼ、INAC神戸がなでしこジャパン代表を7人も輩出したか、ということだ。
ちなみに、澤、大野、近賀の3選手は今年1月にINAC神戸に移籍したばかりである。
他のチームは昼間働かないとサッカーが続けられない環境にあって、INAC神戸はバイトをしなくてもサッカーだけに専念できる環境があるからのようだ。
女子サッカーといえば、名門の田崎真珠ですら政難からサッカー部を撤退したように、台所事情は苦しい。
では、INAC神戸の経営母体は何なのか?
ホームページでは飲食業やスポーツ事業となっているが、ある時期から本当の本業を削除している。別に悪いことをしているわけではないので、消す必要はないのだが、そこは大人の事情があるのだろうか?
マルハンが一時期大分トリニータの胸スポンサーになっていたことがあったが、Jリーグは風俗営業をよしとはしなかった。サポーターは署名活動をしてJリーグに嘆願書を送ったが聞き入れてもらえなかった。
恐らくオーナーは心底サッカーが好きで、女子サッカーを広めたい、という強い思いがあるのだろう。
丹波市には3面のサッカーグラウンド付き宿泊施設と、神戸市では屋内フットサルコート施設も運営している。
女子サッカーを強くするにはINAC神戸のようにサッカーだけに専念できるクラブチームがないとダメだ。
そうじゃないと、優秀な選手が全部INACに移籍して、INACがなでしこリーグの常勝軍団になる。
澤選手ら3人が移籍する直前に優勝しているわけだから、これから代表7人を送り込んでいるINACが勝つに決まっている。
有力選手が一極集中では面白くない。
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