TBSのひるおびで、被災地の岩手県の酒造メーカーから悲鳴が聞こえる。
石原都知事が花見の自粛を言い出したものだから、それに倣うかのように各自治体が主催する花見がことごとく自粛ムードを打ち出している。
わが町もそのひとつ。夜桜のちょうちんは今年はなし。桜通りの花見のゲートも作っていない。
それでなくても、日本酒の出荷量は年々落ち込んでいる時に、花見の自粛ムードに書き入れ時に酒が売れなくて困っている。
被災地のメーカーは日本全体が自粛ムードになることを、復興の妨げになる、と非常に危惧している。
石原都知事のように影響力のある人の発言は、この時期人が喜び、楽しむことはすべてが「悪」であるかのような風潮を作ってしまう。
この「楽しんではいけない」という心理状況が全国に蔓延すれば、ますます景気を停滞させることは、いうまでもない。
最近のタレントを使ったAC広告は景気を後退させる最たるものだ。
「無駄な電話やメールはしない」、「無駄な買い物はしない」と消費マインドをどんどん下げるようなことを訴えてどうするつもりなのか。
無駄な買い物とは買いだめをしない、無駄な電話は被災地の通信環境に配慮したものかも知れないが、こうして自粛ムードが蔓延すれば、するほど消費意欲が薄れ、前出の岩手の酒造メーカーのような悲鳴につながる。
被災地を助けたいのであれば、お金や救援物資以外に、被災地で作っているものを消費することである。
話しは変わるがここに1枚の写真がある。
これは東京のスーパーの納豆売り場のケースである。
震災直後のものではなく、4月4日の写真である。
これは震災直後の買いだめによって品切れになったものではない。
1人1点と限定した理由は入荷する個数が限定されているのだが、納豆が足らないのではない。
納豆のパッケージやケースが入らないために、生産したくても生産数が限定されているために、入荷する数が限定されている。
パッケージなどを作るメーカーが被災地にある影響である。
東京のスーパーの異変はそれだけでない。
飲料メーカーは水とお茶の生産にシフトしているために、コーラや炭酸飲料の生産を落としている、という。それで影響が出ているのが1.5リッターサイズのペットボトルのコーラや炭酸が品薄になっているそうだ。
被災地で生産されている日本酒が自粛ムードで出荷量が減り、東北シフトで通常の商品が品薄になっているこの皮肉。
東北には日本酒メーカーのように自粛ムードで生産できるのに、売れなくなっているものがほかにもありそうだ。
これはもう一つのブログで元店長が提案していたことだが、業界が被災地応援フェアを応援するために、具体的品目が少し見えてきた。
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