公営ギャンブルは一切やったことがなかった。
博才がないうえ、ギャンブルで身上潰す、というイメージがあったからだ。中でも競艇にはあまりいいイメージを持っていなかったが、Ripreのブロガーイベントで、
尼崎ボートレース場にてご当地グルメを堪能する案件が当たった。
競艇場といえば海辺や湖に面しているものだが、尼崎は内陸部にある。
どうしてこんな場所にあるのかと、調べてみた。ここは元々は湿地帯で夏場になると蚊が大量発生するために、戦後埋め立てられことになっていたが、開催地を探していた日本船舶振興会と財政難の尼崎市の思惑が一致して、ボートレース場に生まれ変わった、ということだ。
すっきりしたところで本題に入ろう。
今回はブロガーイベントのために、フリーパスだったが、競艇場に入るには100円の入場料が必要になる。この日集まったブロガーは20人あまり。大半の人が同伴者と来ている。
7階にある会議室で尼崎ボートの関係者からまずルール説明を受ける。VIPしか入れない特別室と同じフロアーなので眺めは最高だ。
競艇という暗いイメージがあるので、呼称を去年4月からボートレースに改め、競艇選手もボートレーサーと呼ぶようにしている。
レースは6人で着順を争う。
1号艇が白、2号艇が黒、3号艇が赤、4号艇が水色、5号艇が黄色、6号艇が緑、とジャケットの色が決まっている。
レースは左回りに3周(1周600m×3=1800m)する。時間にして2分弱の勝負だ。
レースは内側のポジションが一番有利なので、1号艇から順に内側に並んでいく。スタートは加速をつけて5,4,3,2,1,0でスタートするフライング方式。外側に位置する4号艇、5号艇、6号艇は助走距離を大きくとるため、後ろの方からスタートする。内側有利の1号艇が一番助走距離が短い。
スタートラインが選手には見えないが、フライングしても失格になるだけでなく、出遅れても失格になる。スタートで最初のコーナーを制した選手が断然有利となる。
エンジンは同じ排気量なので、直線で順位が変わることはない。コーナーで着順が変わるところがボートレース最大の見せ場だ。
舟券は1枚100円から。2連単がオーソドックスで1着、2着を予想する。6人で走るので2連単でも30通りしかない。公営競技の中では、一番当たりやすいのがボートレースでもある。つまり、あまり波乱はない。オッズは平均20倍。
競艇は男女年齢に関係ない混合レースであるところも面白い。競輪のように体力差が勝負の決め手にならないからだ。下は10代から、上は60代の選手が一緒に走る。
ボートレーサーは1600人。平均年収は1700万円。トップレーサーともなると年間2億円稼ぐ。
競艇は選手の技量が問われるレースで、選手のランキングはA1,A2,B1,B2の4ランクある。勝率が選手の強さで、A1が最も強い選手となる。
選手には体重制限がある。平均体重は50キロ。体重が軽いほうが有利なので、50キロ未満の選手は体重を合わせるためにオモリを付ける。
スタートによって勝負が決まるようなものなので、平均ST率も予想の目安となる。数字は低いほどスタートが早いことを表している。内側有利の1号艇の勝率は35~40%。
レースはA1とB2の選手が一緒に出走する。では、A1とB2選手の技量の差をどこで埋めるかというと、モーターだ。
モーターは抽選で決め、レース開催日の6日間は同じモーターで走る。
モーターの調子によっても勝率に影響を及ぼすので、選手の勝率と、モーターの調子を見比べながら着順を予想する。
選手が唯一持ち込めるのがプロペラ。支給されたものを、自分なりに叩いてプロペラの曲げ具合などを調整していく。
ルール説明を聞き、レース場内を案内してもらった後で、舟券を買って、初めてのボートレースに挑戦する。1枚100円からなので、お手軽だ。
ビギナーズラックは、あるものだ。
2連複で見事に当たり。これなら2連単でもよかった。100円が170円に。
次のレースも的中。今度は100円が400円に。
タコの入っていない尼崎競艇名物の多幸焼きをビールのあてに、レース観戦するのも一興。ちなみに中身はコンニャク。一皿100円。
たこ焼きだけでは当然物足らないので、これまた尼崎競艇名物のきざみうどんも食べてみた。
400円はちょっと高い、と感じたが、おでんは2本で150円、と安かった。
今回は特別な計らいで、関係者以外立ち入ることができないピットの中まで入ることができた。
驚いたのはレースが終わると選手らが総出でボートを水洗いする作業だ。
ボートは木製なので、レースが終わるとひっくり返して乾かす。
さらに大サービスで、去年入った19歳の若手選手が実際にボートに乗ってモンキーターンの姿勢を取ってくれた。
現在の競艇人口は200万人。平成3年をピークに年々減少しており、客層の高齢化が目立つ。
最近はアッキーナと千原ジュニアを起用したボートレースのCMを流し新規客の掘り起こしを狙っているように、ボートレースファンの拡大は、日本船舶振興会の大命題でもあろう。
選手はイケメンも増えているが、この日競艇場内で若い女性の姿を見かけることはなかった。
ファミリー層を開拓するために、託児所も設けられている。
1日12レースある。
1レース100円ずつ賭けても1200円で1日楽しめる。ズブの素人でも2レース当てることができた。100円しか賭けていないので配当金は物足らないが、パチンコで1日1200円で遊ぶことはできない。
小遣いの範囲で適度にやる分には面白い。
競艇のイメージがボートレースに変わったことが収穫だった。
興味があれば次のサイトまで。
ボートレース初心者サイト「ビギナーズボイス」
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