水嶋ヒロはカッコよすぎる。
帰国子女で英語はペラペラ。スポーツ万能。桐朋学園の中学、高校ではサッカー部で活躍。全国高校サッカー選手権ではレギュラーで準決勝まで進み、国見高校と対戦して、平山に得点されて敗退している。
慶応大学でもサッカー部に入っていたが、ケガで選手生活を断念するまでは、挫折らしい挫折がなかった。
サッカーをやめた頃に友達の紹介でモデルの仕事をはじめ、その後俳優に転進。絢香と電撃結婚。
役者人生も順風満帆だったのに、突如、9月に所属事務所を退社。文筆活動宣言したばかりで、初応募した処女作「KAGEROU」が第5回ポプラ社小説大賞を受賞した。
直木賞や芥川賞でも賞金は100万円なのに、こちらはド~ンと奮発して2000万円。大賞受賞も去ることながら2000万円を「本を広める活動に使ってください」と辞退した、ということでさらに話題が話題を呼んだ。
しかし、2000万円を辞退。カッコよすぎる。
歴史の浅いポプラ社小説大賞は、第1回目以降、2,3,4回と大賞の該当者がいなかった。2人目の大賞受賞者が水嶋ヒロだった。
水嶋ヒロが大賞を受賞したために、ニュース扱いになったが、そうでなければテレビや新聞で取り上げられることはまずなかった。
賞金2000万円は非常に魅力的な金額なので、これを機に応募する人も続出することだろう。
今回、水嶋ヒロはペンネームの「齋藤智」で応募していた。ちなみに本名は齋藤智裕。
選考委員の誰一人として齋藤智が水嶋ヒロとは知らずに、大賞が決定した、という。
大賞が決定したのは10月25日。それで本人に連絡して2日後の27日に本人と会うことになる。待ち合わせ場所に水嶋ヒロが現れて、「その時初めて分かった。本当に驚いた」と選考委員の一人は語っている。
「KAGEROU」は自殺しようとする男を助ける物語で、400字原稿用紙で388枚の大作。1年半前から書き始め6月30日に応募している。
応募は1285作品。その頂点に立つわけだ。それなりの文才があるのだろうが、カッコよすぎる有言実行男にクエスチョンマークがつく。
それは、齋藤智を水嶋ヒロであることを知っていたのではないか、というデキレース疑惑である。
つまり、賞金の割にはほとんど無名のポプラ社小説大賞の知名度を上げるに、水嶋ヒロに大賞を獲らせたのではないか、ということ。
作品の内容が大賞にふさわしいものが選ばれるのだが、今回、すぐに出版できない事情にもその疑惑を感じさせる。
出版社の書き入れ時ともいわれている、年末に出版が間に合わないらしい。出版するには水嶋ヒロと編集者で手を加える、というのがその理由。
そうとう荒削りでそのまま印刷できる状態ではない、ということか?
タレント本といえば、劇団ひとりが130万部、麒麟の田村が225万部、島田洋七が555万部のベストセラーを出している。
出版不況といわれて久しい。ポプラ社にすれば、水嶋ヒロという知名度だけで100万部越えは充分期待できる。
ポプラ社小説大賞の知名度アップと大賞受賞作品で本の売上げを上げる。そのために水嶋ヒロの応募は願ったり叶ったりの人選だった、と裏読みするより、「KAGEROU」が発売されたらお金を出して読めってか?
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