中国当局に最後まで拘束されえていたフジタの高橋さんが解放された。
これは、会期中の国会を蹴ってまでASEM首脳会議へ出席して、温家宝首相と廊下で会談したことがきっかけだった、ともいわれている。
中国人初のノーベル賞受賞は、皮肉なことに投獄中の民主活動家、劉暁波氏に決まった。これは世界第2位の経済大国に成長しながら、民主化がまったく進んでいない中国に対するアンチテーゼでもあろう。
世界が傲慢な中国の包囲網を敷き始めた。
そうした流れに押されるかのように高橋さんは解放された。
今回のノーベル平和賞受賞について中国当局は一切報道しない。海外の衛星テレビでそのニュースが始まると、画面を真っ黒にして遮断した。
よほど、平和賞が不快なのか、中国政府は中国駐在のノールウェー大使を呼び出し「劉暁波は中国の法律を犯して懲役刑を言い渡された罪人だ。そのあらゆる行為は、ノーベル平和賞の趣旨に背くものだ」と強く抗議すると共に、外交問題に対しても「損害をもたらす」と脅した。
自国にとって困ったことが起こると相手を恫喝して、制裁を加える。こんなヤクザ国家をのさばらせないためには、世界の包囲網が必要だ。
その一環がノーベル平和賞だ。
オバマ大統領は早期解放を求める声明を発表した一方で、菅首相といえば「 「まあいま、あの、ノルウェーのノーベル賞委員会が、まあそういう評価をされて、まあそういう、メッセージ込めてですね、あの、賞を出されたわけですから、まあそのことを、しっかりと受け止めて、おきたいと思っています」 と中国をなるべく刺激したくない、という逃げ腰ぶり。
孤立して困るのは中国であることを世界が教えるしかないが、やはり中国共産党の一党独裁を解体するしかない。その起爆剤になるのが、劉暁波氏への平和賞受賞ということになる。
人気ブログランキング