よく当たる、という占いによると自分の運勢は決して悪くないらしい。そんなことはすぐには信じられなかった。ま、悪いことではないので、運を天に任すぐらいの気持ちだった。
初めてパソコン(マックのパフォーマー)を買ったときからの付き合いだから、かれこれ14年ほどになる人から4年ぶりぐらいにケータイに連絡が入る。
前職の仕事の関係で知り合った人なのだが、摩訶不思議な人。
風采の上がらない落ち武者のようなハゲオヤジなのだが、得意技はナンパ。どうしてこんなオヤジのナンパに引っかかるのか不思議でならなかった。
まともな表の仕事をする一方で、かなりヤバイ仕事にも手を出していた。そのためかどうかは分からないが、住所やケータイ番号が何度変わったことか。
この会社は絶対怪しい、と思うような未公開株の投資話を持ってきたかと思えば、「風俗店を始めたので、店の女の子の宣材写真を撮りたいのでカメラマンを紹介して欲しい」と電話がかかってきたこともあった。
で、電話の要件は海外投資セミナーの参加者を募っていて、サクラで参加して欲しい、というものだった。
外為法違反にはならないから大丈夫らしいのだが、そもそも興味がない。
ところが、本題はそうではなかった。
今度、新規事業でネットとメディアミックスしたフリーペーパーを発刊する、という。それで電話をかけてきたようだ。
そうなのだ。新しい仕事の話なのだ。出番ではないか。
ただ、この人の過去の足跡を知っているだけに、素直には喜べないものがある。
仕事を受けてその対価を支払ってくれれば、何ら問題はない。
このフリーペーパーの行方は未知数だが、会報誌を作る話は決まった。もう1本、一向に進まない新聞を作る話がある。企画は提案しているのに、連絡しても音沙汰なし。
このように、新たな仕事の話だけはある。
全部決まれば、占いはまさに「当たり」となる。
この1本の電話が運命を変える幸運の電話だったことを期待して、明日会ってくる。
一筋の光明が差しかけ始めた。次は決して悪い運勢ではないことを証明する番だ。
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