翌日が大晦日という年末、飲み屋へ行った時に、自分が注文した湯豆腐の鍋がテーブルに置いた途端、真っ二つに割れてしまった、という話を書いた。
気持ちが一番落ち込んでいた時だけに、鍋が割れるとは先行きを暗示しているようで、縁起が悪い、と思っていた。
その一方で、モノには寿命があるのだから、鍋が割れるとか箸が折れるとかは、気にしないでいい。縁起が悪いという想いが、悪い縁起を呼び寄せる、ともいわれている。
ま、さほど気にはしていなかったのだが、最近その飲み屋の前を何度か通っているのだが、店が閉まっている。気づいたのは2月の初旬。
営業している時は店先の玉砂利がきれいに掃き清められていたのに、手入れされている気配がない。
夜になっても店内から明かりがこぼれてこない。
そうなのだ。
土鍋が割れたことによって、店側に不幸が訪れた、ということだ。
年末の時点で閉店は既定路線だったのかどうかは、分からないが端から見るとテーブルに鍋を置いただけで真っ二つに割れた、ということは不吉な予告だったのかも知れない。
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