頬を伝う夜風がすっかり冷たくなった、というのに相変わらず季節感のない男だ。
熱い、というより暑苦しい男だ。
前原大臣が羽田のハブ空港化構想を発表したことに対して、成田空港を抱える千葉県の森田健作知事がさっそく噛み付いた。
まるで、成田空港が廃港になるかのような、瞬間湯沸し機的に反応した。
これが元俳優かと疑いたくなるぐらいの大根役者ぶりで怒りを露にした。怒りを見せれば、たとえ、それは大根役者でも“絵”にはなるのでマスコミは取り上げる。
そうした計算もあるはず。
橋下知事のパフォーマンスを見習ったのか、知事は怒りを爆発させなければ知事ではないかのように怒ってみせる。
行動も早かった。
大臣発言の翌日には国交省に前原大臣を尋ね、直談判。
前原大臣の羽田と成田のダブルハブ構想を聞いて、すぐに怒りの矛を収めた。
利便性からいえば、羽田空港だけで十分なはずだが、成田闘争の歴史を考えれば簡単に廃港にはできない。
ダブルハブ構想から外れてしまった関空は、ますますお荷物になってきた。
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