傷んだエリンギの件でスーパーから謝罪のメールが届いた。
ご指摘のあった従業員にはレジリーダーより厳しく指導いたしました。
徹底事項としまして、まずは誠実に謝罪の気持ちをお伝えすること。
商品に関しての問題は担当者に即座に報告しご対応させて頂くこと。
本人も大変反省しておりますが、弊社としましても今後この様な事がない様に
再度、接客研修を強化していきたいと思います。
今回は弊社のいたらぬ点を、ご注意いただきありがとうございました。
またお気付きの点がございましたら、いつでもご注意、ご指導下さいます様
よろしくお願い致します。今回は誠に申し訳ございませんでした。
ここで大事なことはスーパーが気づいていないことを注意して、同じことが起こらないように改善してもらうことだ。
事件は再び起こった。
といっても件のスーパーではない。
昨日訪問した事務所でのこと。時間帯が昼時だったので、出前で中華丼を3つ注文した。中華といえば同じ店から出前を取っている。この事務所はいわば常連客である。
出前は間もなく到着した。
玄関先でお金を払うときに社長が、出前のお兄ちゃんに何かいっている。
この店の中華丼を食べるのはこれで2度目。
一口食べて「辛い」と感じた。醤油の塩辛さが際立っている。黙って食べていると、来訪者の一人が「辛い」といって食べるスピードが落ちた。
「そうですよね。これ辛いですよね。私の舌がおかしいのかと思っていました」
出前を注文した社長は行動が早かった。
すぐにケータイを取り出して店に電話した。
「社長いる?今、出前を注文した●●ですけど」
玄関先で出前のお兄ちゃんにいっていたのは、最近味が変わったので社長に伝えて置くようにとの伝言だった。
その矢先に届いた中華丼を全員が辛いと感じたために、瞬間湯沸かし器のごとく電話を入れたわけだ。
「輩でいっているのではないよ。お宅の店の味が好きで注文していたのに、最近味が変わったので注意しているんですよ。社長も一度味見してみてください」といって電話を切った。
店主は作り直して持っていく、といったようだが、さすがに食べられるわけがない。
辛いながらも2人は完食。1人は残した。
こうして注意してくれる客はありがたい存在だ。
企業として一番怖いのはサイレント・マジョリティーである。物言わぬ大多数ともいわれ、常連で来ていた客がある日突然来なくなる。企業としては理由が分からないので、おろおろするばかり。
来なくなった原因が分からないので、対策の立てようもない。
注意してくれる客は原因を指摘するので、改善点が分かる。
こういうことをすると「お前はクレーマーか」という人もいるが、クレーマーとはそれを理由に難癖をつけて、金品をねだる輩のことである。
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